Wordの塗りつぶし機能で黒塗りした文書をPDF化しただけでは簡単に黒塗り部分が確認できてしまう件。

と言うわけで、昨日紹介しました高木浩光さんのサイトで紹介されていた内容を
自分で実験してみました。


初めに、私が適当に作った情報漏洩報告書の文書。


上記の画像で今、黄色塗りにされている機能はWordの塗りつぶし機能を用いています。


次に、この黄色で塗りつぶしている部分を黒色に変更してみました。

確かに、こうしてみると見た目機密文書らしく見えます。
重要そうな部分が見えませんし。


続いて、上記のWord文書を、
PDF作成ソフトを用いて作成します。
下記の画像は作成したPDFをAcrobatReaderで表示した物です。
ここでも、機密文書の様に一応見えます。


で、高木さんのサイトで書かれていた手順の一つである。
文書の折り返しを選択してみます。

すると……


この通り、黒塗り部分が無くなります。
<実際にやってみて驚きました。


もう一つ、AcrobatReaderにある。テキスト選択機能を用いて、
黒塗り部分を選択して、Ctrl+Cを行うと……


この通り、適当にテキストエディタにCtrl+Vしましたが、
簡単に塗り部分が表示されます。
駄目駄目だ、これは……。


これを防ごうと思うのであれば、電子文書であるので、
本来の文書と公開用の文書に分け、
公開用の文書は普通に下図の用に***等で上書きするのがベターでは?と思われます。


私の仕事では、この様に黒塗り文書を作るとかは余りしないのですが、
やはり、この手の文書を作る人は、機密文書を作る際にはあらゆる手を使っても黒塗り部分が
見れない文書を作る必要があると思います。
少なくとも、上記の様な黒塗りの仕方では、
実験で適当に作った物ですが、コピペ、折り返し共に、
一分未満で内容が見れてしまいますし……。